第20回OACISシンポジウム
「スマートフォンとメディア処理技術」実施報告
- 開催日:平成23年7月1日(金)
- 会場:大阪大学中之島センター
- 参加対象:IT連携フォーラムOACIS 会員及び入会希望会社・団体、その他参加希望者
- 参加者数:64名
平成23年度OACIS総会
まず、平成23年度OACIS総会が開催されました。総会への参加社数は25社(委任状9社を含む)でした。 OACISチェアマンの今瀬情報科学研究科長より、総会成立の確認の後、以下が付議され、了承されました。
- 第一号報告(平成22年度活動報告)
第18回シンポジウム(参加者数:86名)、第19回シンポジウム(参加者数:72名)、個別技術座談会1回、特別技術座談会2回、OACIS講座2回の実施などが報告され、了承されました。
- 第二号報告(平成22年度決算・監査報告)
当期収入4,105,342円に対して、当期支出5,215,091円の活動を実施しました。
次年度繰越金は6,928,215円となりました。
監事のダイキン工業大西一彦氏より支出が適切に処理されていることが報告され、了承されました。
- 第一号議案(アドバイザリボードメンバー、ステアリングコミティーメンバーの変更)
アドバイザリボードメンバー2名、ステアリングコミティーメンバー3名、監事1名の変更が提案され了承されました。
- 第二号議案(平成23年度活動計画および収支予算の決定)
会員サービス強化に向け、OACIS講座、個別技術座談会の継続など積極的な投資を行う計画であることが報告され、了承されました。
第20回OACISシンポジウム実施報告
シンポジウム第1部では、OACIS幹事補佐によるOACIS紹介の後、「スマートフォンとメディア処理技術」をテーマに、企業および大学におけるスマートフォンとメディア処理技術に関する下記報告4件が実施されました。
- プログラミング環境から見たiOS
講演者:京都産業大学 教授(大阪大学 招聘教授) 荻原剛志 氏
概要:iPhoneやiPadのOSであるiOSにおいてアプリケーション開発を行うための、Objective-Cによるプログラミングについて紹介されました。
- 進化を続けるアンドロイドのメディア処理技術とこれから
講演者:シャープ株式会社 通信システム事業本部 グローバル商品開発センター 第1ソフト開発部 参事 仲林次郎 氏
概要:進化を続けるアンドロイドのメディア処理技術について、アンドロイドに標準搭載される技術と、ワンセグ、家電連携、3D等独自に開発をした技術、及びこれからについて、実際の端末開発における取り組みをメーカの立場から紹介されました。
- 進展するスマートフォン化と携帯電話のサービス・インタフェース
講演者:NTTドコモ 先進技術研究所 主幹研究員 稲村浩 氏
概要:最近のスマートフォンシフトに関してのオペレータから見た動向、ユーザインターフェースの動向、マルチドメイン端末、端末ログ利用、AR、3D関連など新たな取り組み、11年ドコモ端末の取り組み例等について紹介されました。
- モバイル環境における位置情報の利用
講演者:大阪大学 大学院情報科学研究科 教授 東野輝夫 氏
概要: 近年、都市環境に設置された多数のセンサ群と人や車が所持する小型携帯端末、ユビキタスネットワーク、クラウドを横断的かつ包括的に活用し、環境負荷が少なく安心・快適に生活できる都市基盤の実現(都市のスマート化)を目指した様々な研究開発が進められているが、本講演では、モバイル環境における位置情報の利活用に関する現状と展望が紹介されました。
第2部の自由討論会では、OACISチェアマン挨拶の後、活発な議論がそれぞれの参加者の間で交わされました。
アンケート結果
回収されたアンケートは36でした。
設問:今回の参加目的(複数回答可) |
「スマートフォンとメディア処理技術」についての情報収集 | 18 |
講演テーマや講演者への関心 | 8 |
大阪大学の取り組みへの関心 | 13 |
その他 | 0 |
無記入 | 4 |
設問:シンポジウムにご参加された全体的な印象はいかがでしたか |
大変役に立った | 11 |
役に立った | 22 |
普通 | 2 |
悪い | 0 |
大変悪い | 0 |
無記入 | 0 |
アンケートの中から自由意見を以下に示します。
- 少しペースが早く感じました。
- 東野先生のお話が特に興味深った。現在世界中の当社分析装置の故障情報の収集と最適サービスディスパッチの研究をしているがこれに応用できそうな気がする。
- 講演Uは開発現場のご苦労が伝わってきて印象に残りました。
- 講演Vは多くの事例を紹介していただき幅広い応用があることに感心しました。
- どの講演にも興味深いお話があった。
- 専門外であったが、ある程度理解でき有益だった。
- 興味ある内容が多い。但し内容の深堀りがないのが残念。
- スマートフォンのiOS、アンドロイドの違いが理解できた。又、今後の展開がみえてきた。
- トレンドであるスマートフォンの技術を体系的に示して頂き、大変参考になりました。
- スマートフォンを支える技術について見識が広まった。
- 技術を活用してビジネスにどう役立てるか、又どう役立っていけるかが伺えて勉強になりました。
- スマートフォンについてはビジネスでもプライベートでも非常に身近なものになっており、関心の高いテーマでシンポジウムを組んでいただき大変有益でした。