第18回OACISシンポジウム
「省エネ・高性能化に向けたデータセンターの展開と課題」実施報告
「省エネ・高性能化に向けたデータセンターの展開と課題」をテーマとして、2010年7月9日に千里阪急ホテルにおいて第18回OACISシンポジウムが開催されました。以下はその実施報告です。
平成22年度OACIS総会
まず、平成22年度OACIS総会が開催されました。総会への参加社数は25社(委任状10社を含む)でした。
OACISチェアーマンの今瀬情報科学研究科長より、総会成立の確認の後、以下が付議され、了承されました。
- 第一号報告(平成21年度活動報告)
第16回シンポジウム(参加者数:110名)、第17回シンポジウム(参加者数:77名)、個別技術座談会3回の実施などが報告され、了承されました。
- 第二号報告(平成21年度決算・監査報告)
当期収入4,568,229円に対して、当期支出4,350,734円の活動を実施しました。
次年度繰越金は8,037,964円となりました。
監事のダイキン工業 大西一彦氏より支出が適切に処理されていることが報告され、了承されました。
- 第一号議案(アドバイザリボードメンバー、ステアリングコミティーメンバーの変更)
アドバイザリボードメンバー1名、ステアリングコミティーメンバー4名の変更が提案され了承されました。
- 第二号議案(平成22年度活動計画および収支予算の決定)
積極的なサービス機能の拡充に向けたOACIS講座の新設が提案され、それに伴い、繰越金を532,864円ほど使う計画であることが報告され、了承されました。
- 第三号議案(IT連携フォーラムOACISの会則改定)
平成21年度に創設された顧問とその役割を明記するする会則の改定が提案され、了承されました。
第18回OACISシンポジウム実施報告
シンポジウム第1部では「省エネ・高性能化に向けたデータセンターの展開と課題」をテーマに、経済的なサービスと高セキュリティーを両立するためのデータセンター構築、運用の技術が報告されました。参加者数は86名でした。
- グリーンITへの途 −データセンターまるごとエコ−
講演者:高木 均(日本電気株式会社 応用アプライアンス事業部 統括マネージャー)
概要:センターグリーン化のビジョン・ロードマップに基づき、ITプラットフォームにおける環境配慮技術、省電力サーバとその効果、省電力制御ソフト、省電力ファシリティが紹介されました。
- 境配慮型データセンターを実現するIT-設備連係管理技術
講演者:齊藤達也(日立製作所中央研究所 グリーンIT基盤研究センタグリーンコンピューティング研究部 部長代行)
概要:データセンターの省電力化を効果的に進めるため、ITシステム管理者とその稼働を支える用益設備管理者との協調・連携を円滑に推進する、IT-設備連係管理技術が紹介されました。
- クラウドの基盤となる省エネで高信頼なデータセンターファシリティ
講演者: 吉田誠(NTTファシリティーズ データセンター環境構築本部 担当部長)
概要:ファシリティ事業者から見たクラウドコンピューティングのインパクト、高信頼と省エネを実現するデータセンターファシリティを技術動向や事例が紹介されました。
- 大阪大学におけるグリーンIT
講演者:竹村治雄先生(大阪大学 サイバーメディアセンター長)
概要: 大学におけるICT活用によるグリーン化について、国内外の大学および大阪大学の現状と動向、大学グリーン化への課題が紹介されました。さらに、エネルギー消費の可視化に関してサイバーメディアセンターが実施するパイロットプロジェクトが紹介されました。
第2部の自由討論会では、OACISチェアーマン挨拶の後、活発な議論がそれぞれの参加者の間で交わされました。
アンケート結果
回収されたアンケートは26で、本会に対する印象は以下の通りです。
設問:シンポジウムにご参加された全体的な印象はいかがでしたか |
大変役に立った | 3 |
役に立った | 17 |
普通 | 6 |
悪い | 0 |
大変悪い | 0 |
無記入 | 0 |
アンケートの中から自由意見を以下に示します。
- 課題と取組みの方向性がよく理解で来た。とくにコスト指数が聞けたのがよかった。大学での取組みは中小規模の事業所での省エネ活動の参考になると思う。
- 各社の取組み状況が分かり参考になった。
- 産学それぞれの立場におけるデータセンサ動向や、グリーンITの動向を把握することができ大変有益でした。
- 大阪大学におけるグリーンITの考え方をお聞きでき非常に参考になった。
- データセンタビジネスの全体像が理解できた。
- 具体的なデータを用いてデータセンサの取組みを紹介して頂いて、大変勉強になりました。
- もっとOACISでしか聞けない内容、深い話を聞きたいです(企業の取組みを開く機会は多いので)
- シンポジウムの取組みについてよく理解できた。
シンポジウム写真