IT連携フォーラム OACIS

設立趣意

情報技術は21世紀に遭遇する諸問題を解決するための基盤技術であり、豊かな高度情報化社会を実現するために科学的にさまざまな側面から緊急課題として取り組むことが強く望まれています。大阪大学では、世界をリードできる教育研究を展開するための情報インフラ整備とその運用管理体制を構築するために、サイバーメディアセンターを2000年度から開設しております.この度,「情報科学技術」に関する強い社会的要請に応え,この分野の高度な教育研究を強力に推進するために、大学院工学研究科、基礎工学研究科および理学研究科の関連組織を改組再編し、2002年4月1日に大学院情報科学研究科を新設いたしました。これらの二つの組織が整うことにより、大阪大学における情報科学技術分野の組織基盤が磐石なものとなり、今後は互いに有機的に機能することにより、本分野の教育研究および社会との連携に関して多大の貢献ができるものと確信いたしております。

本来、「情報科学技術」は社会と密接に結びついており、社会の要求を的確にとらえ、その成果を迅速に社会に還元することが重要であります。これを実現するためには、産学の密接な連携が不可欠です。先進的な研究成果(シーズ)を、社会からの要求(ニーズ)にうまく結びつけることが肝要です。それらを具現化するために、情報科学研究科の新設を契機に本フォーラムの設立を企画しました。

本フォーラムでは、情報科学研究科のコア分野であるIT技術、バイオ技術を主要テーマとして、産学が一堂に会する場を提供し、関西圏を中心とする日本経済の活性化を牽引することを目標にするものであります。これを達成するため、さまざまな活動を計画しております。例えば、情報科学研究科における先進的な研究成果を定期的に紹介する数ヶ月に一度のシンポジウム開催、産学連携のシーズとなる情報科学研究科成果一覧の常時開示と技術情報のコンサルタント、共同研究プロジェクトの立案および文部科学省等の共同研究マッチングファンド利用などのサポート、ワーキンググループによる重要なテーマへの取り組み、研究員の相互受け入れ、大学院生のインターンシップなどを予定しております。これらの活動を通じて実効ある「産学連携」を実現する決意です。以上、私ども発起人一同は、IT技術、バイオ技術に関係する企業、研究機関の積極的な参加を広く募るものであります。

2002年5月1日 発起人一同 大阪大学

発起人

大阪大学 前大学院工学研究科長 白川 功
大阪大学 大学院情報科学研究科長 宮原 秀夫
大阪大学 サイバーメディアセンター長 西尾 章治郎
オムロン株式会社 取締役副社長 技術本部長 市原 達朗
関西電力株式会社 取締役 経営改革・IT本部副本部長 北本 浩之
三洋電機株式会社 執行役員 技術開発本部 本部長 寺田 房夫
株式会社島津製作所 取締役 分析計測事業部長 中本 晃
シャープ株式会社 常務取締役 技術戦略企画室長 河田 亨
新日鉄ソリューションズ株式会社 関西支社長 古川 弘
ソニー株式会社 関西代表 金田 嘉行
住友電気工業株式会社 常務取締役 吉田 健一
ダイキン工業株式会社 常務取締役 二宮 清
武田薬品工業株式会社 取締役 医薬研究本部長 隅野 靖弘
西日本電信電話株式会社 代表取締役 副社長 上野 至大
松下電器産業株式会社 代表取締役 常務 櫛木 好明
松下電工株式会社 取締役 新事業推進部長 野村 淳二
三菱電機株式会社 常務取締役 関西支社長 神戸 史全
古野電気株式会社 常務取締役 技術開発研究所長 古野 清和
ローム株式会社 常務取締役 疋田 純一